加齢臭に柿渋は有効?
柿渋石鹸と聞くと、加齢臭対策と結びつける人が多いくらい、加齢臭と柿渋という言葉は、かなり密接な関係があるように感じます。
ところで、何故加齢臭と言えば柿渋なのでしょうか。
アンモニア臭や魚臭、足の臭い、口臭、酸っぱい臭い、おならの臭いなどなど、人が不快に感じる臭いはたくさんあります。それらの臭いの中で、加齢臭の原因となるノネナールを消臭できることができる成分がカキタンニンだけという試験結果が出ています。
カキタンニンは、未熟な渋柿から抽出した柿渋の中に含まれている成分です。
カキタンニンには、ポリフェノールが豊富に含まれることから、加齢臭には柿渋が有効と考えられているのです。
柿渋が臭いを消すメカニズム
柿渋の消臭作用は、消臭スプレーや香水のように一時的に臭いをごまかすマスキング効果ではありません。
ではどのようにして柿渋はニオイを消しているのでしょうか?
頼もしい消臭成分の正体は、渋味成分である柿タンニン。
柿タンニンに含まれる『フェノール性水酸基』が加齢臭の原因成分「ノネナール」や汗臭の元となる「アンモニア」、足臭の「イソ吉草酸」などのニオイ成分と化学的に反応して、ニオイのない別の物質に変えることによって、無臭化しています。
さまざまなニオイを根本から分解するので、消臭作用が極めて強く、消臭効果も長持ちするんですね!
タンニンは、ポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用を持っています。
皮脂や汗の酸化を防ぐことで、ニオイの発生を抑える効果も期待できます。
実際に、体臭の原因物質であるノネナール・アンモニア・イソ吉草酸・酢酸などの4大悪臭を90%以上消失させるというデータが出ています。
ポリフェノールとは?
ポリフェノールとはとのようなものでしょうか。
植物のほどんどに含有され、光合成によってできる植物の産物で、植物細胞の生成、活性化などを助ける働きを持ち合わせます。
代表的なものとして、赤ワインやお茶、コーヒーなどに含まれ、植物の果実や種子、葉に含まれる色素のことで、苦みや渋みの成分です。
植物が産生するポリフェノールは、虫などの外的な攻撃や、紫外線によって発生する活性酸素の内的な攻撃を無毒化します。活性酸素を無毒化する作用を抗酸化作用と言い、「抗酸化」という言葉は、特に女性にとっては馴染み深いですよね。
植物に限らず動物も、もちろん私たち人間も生命活動をする限り、活性酸を生産し続けています。年を重ねると、この活性酸をが蓄積されてしまい、老化という現象が起きるのです。
そこで活性酸を退治してくれる抗酸化成分が必要となってくる訳です。
一言でポリフェノールと言っても、その数は数千種類以上あり、柿渋に含まれるカキタンニンは、その中の一つです。
渋み成分で、殺菌効果が強いことが特徴です。